Niレジンが還元剤で茶色くなってしまった。

それ、10%くらいの酢酸で洗えば透明になるよ!

His-tag精製の時にNiカラムに間違えてDTT入りバッファー通してしまったり、取説にある使用可能濃度だけ還元剤を入れたら、Niレジンが茶色くなってしまった。というのはよくあります。
茶色くなったNiが沈殿しているので、EDTAであらっても元に戻りません。しかし、少し濃いめ10%くらいの酢酸を入れると茶色が消えて透明になります。もちろん、漏れだしたニッケルが次のゲルろ過にアプライした時に茶色くなってくっついてしまったという場合にも使えます。

私は茶色くなってしまった場合、念のため100 mM程度のEDTAでNi洗った後、6 Mグアニジン・10%酢酸で洗います。ニッケルを外して再吸着させたい場合なども、同様な処理をします。

ただし、GEのNi Sepharose High Performance (HisTrap HP) などは一度Niを外すと元通りの性能を発揮できないそうなので、ある程度の諦めが必要だとおもいます。(2012年6月に発売されたHisTrap excelは確認してませんが、同様かもしれません。)